クラシと楽しいカタチ

完成形が見えてきた!(鵜飼さんブログvol.4) 4

今回も鵜飼さんご本人からの投稿です。

 

前回のアルミホイルで肉付けした試作品を、どうしたら次に進めるか・・・
私がなぜ試作品を紙などで作らなかったかというと、厚みがほしかったのです。


なめらかな厚みと柔らかな光の透過性と、丸み、そして襟との一体化を実現した

かったのです。でも実際に透過する素材で、どのように厚みを出して作るか、

と思った時、金型でプラスチックで作るという方法以外わかりませんでした。

 

 

そしてその方法は非常にコストが高く私にとっては現実的ではありません。

何か他に良い方法がないものか・・・。

うーんうーんと悩み、いろんな人に聞いてみました。

 

 

 

友達などは、やっぱり私と一緒でそんなに詳しい人はいません。

上司にも聞いてみました。私の上司は美術系の学校を卒業していて、

プロジェクト毎に照明器具をデザインしたりしていたので、いろいろな

素材や加工について知っています。

上司を巻き込むのは完全に公私混同ですが(汗)、いつもいろんな話を

しているので相談に乗ってくれました。

 

 

で、結論、やはり金型などで作らないと無理じゃないか、と。
…やっぱそうですが…。でも金型作ると100万とかかかっちゃいますよね…(泣) 

上司のお友達に特注照明器具を作っている方がいてプロだから、

その人に聞いてみたら?と紹介してくれました。
その方を訪ね、いろいろと伝え聞いてみたら、やっぱりあっさりと、

「それは無理じゃないかな~」という回答が・・・!

 

 

ガラスなら?
一回一回作る石膏型みたいなのでできないか?

とか、いろいろ粘ったんですが、
「まぁできないことはないかもしれないけど、それって趣味の世界だよね。」と。

 

 

たしかに、たくさん作るんであれば作る手間とか考えなくてはいけないし、

コストも考えなくてはいけない。完全に趣味の世界で、手間と時間をかけ作れる

数は限られ、コストは10万くらい・・・これってアート作品の域?

うーん。私はどこを目指すんだろう・・・。誰に届けたいんだろう・・・。

 

 


結局その日は答えを出せず、ぐるぐるしたまま帰りました。

一つわかっているのは、ここで大きくデザインを見直す必要があるぞ、と。

私のデザインした器具で、大事にしたい重要なポイントはどこか。


まず書き出してみました。

ほっこりする形、ちょっとキャラっぽい、丸み、柔らかい光、

Hueが入れられる(E26)、シンプル、

老若男女OKのデザイン、一体感、厚み、高級感etc・・・

 

 

そこからどんどん絞って行って、大切なものが現れました。

 

 ・ほっこりする形
 ・やわらかな光

 

コンセプトの「帰ってきたあなたを『おかえりなさい』と迎えるような、

ほっとするような形と光」というのをなくさなければ、

形を変えてもきっと大丈夫だ!と思い、変にこだわっていたところを

一度全部捨て、考え直してみることにしました。

 

なぜ襟は一体化でなくてはならないのか

なぜ厚みがあったほうがいいのか

Hueを入れられて色を変えられるって、

完全にプラスアルファ的な要素で本当に必要かなぁ・・・

こうして考えてみると、一番大切なコンセプトには関係ないところでの、

「なんとなく」だったのかもしれません。

あれもこれも詰め込みすぎていたところもありました。

 

コストを安くしたら、もっと多くの人に手に取ってもらえる

チャンスができるかもしれない。そっちのほうが、私は大切にしたい。
※あ、でも趣味的に当初の形もガラスとかでいつか作ってみようと思っています(笑)

 

 

ということで、以下の方法を考えました。

 

 

 ・襟部分は上からかぶせる形でビスで固定
 ・ワーロンなど薄い素材を丸めることで形作る
 ・少し小ぶりな形に変更。

 

 

試作品作ってみました。

 


 

 

 

うん、なんとなく見えてきた気がします。 

 

 

 

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痛いほどによく分かります、その気持ち。

 

言いたいことが山ほどありますが、、ここはあえてダンマリで

見守らせていただきます。

相談したくなったらいつでも相談にきてください。

 

 

私は指導的な立場ではありません。

プロダクトを前にして、鵜飼さんと同じように倒れそうなほど

悩み苦しむ仲間です。

ゴールまでにはたくさんの岐路があり、

どちらに進んでも正解のように感じることもあれば、

どちらに行っても間違いだと思ってしまうこともある。

 

そんなときは一旦戻ってみる。

しかし、どこまで戻ったら正解なのか?ううむ。

 

いや、戻るのではなく、変化する時なのではないか。。

 

いやいや、これは誰かに客観的に評価してもらうタイミング

なのではないか、、、

いやいやいや

もう製品化のタイミングに来ているのではないか。。。。

 

いや、違う。

逃げてはいけない、今は、真正面から向き合うときだ。

 

 

 

★こうゆう葛藤を粘り強く繰り返したときほど

 コンセプトがシンプルに浮き上がるような気がしています。

 

 

 

今ですよ、鵜飼さん。

ここですよ、頑張りどころは。 頑張れ!できるできる!!  by管理人

 

 

 

 

end。

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